当ブログの目的と、女装への考え方


近年、LGBT増進法などによりトランジェスター特に女装が注目を浴びています。当ブログでは、女装という一つのトランジェンダーの形態をテーマに取り上げています。この分野には社会的な問題も存在するため、当ブログの目的と位置づけを明確にする必要があると考えています。

この記事では、当ブログの目的と位置づけ、さらに私が女装をするうえで守る必要があると考えているルールについて説明しています。

※作者については、作者自己紹介をご確認ください

当ブログの目的と位置づけ

当ブログでは、「女装」とは、「男性の身体を持つ人が、犯罪とならない範囲で女性らしい服装やメイクなどで女性のような姿を表現すること」と定義しています。それ以上でもそれ以外でもありませんし、女装という言葉でどのような属性の方かということは含めていません。

このブログは、女装を行う方々に「絢辻莉子」とB面での二つの性別?での実体験をもとにした情報発信を行うブログとして運営しています。

当ブログでは、どんな犯罪行為も容認しません。特に女装をしての犯罪は、他の女装をする方々も社会的に疑念の目に晒される原因となり、容認できません。

トラブルは自ら引き起こさなくても生じることがありますが、女装をする方々が不利な立場でトラブルに巻き込まれることは望みません。また、他人の正しさに関して定義するものでもありません。私が正しいと思うことをベースにして記載することはありますが、他の人に強制するものではありません。あくまで私「絢辻莉子」の考えると正しさでしかありません。

ブログ作者の考え方(詳細)

今後どのような社会が実現されて欲しいと考えているか

この社会は、経済的・倫理的な観点から、個々人がジェンダーロールなどの社会的な観念に縛られず、自己を自由に表現できる社会の実現を望んでいます。個々それぞれが尊重され生きやすい社会の実現、と言い換えてもいいかもしれません。

もちろん、社会がすぐに全ての人々にとって生きやすい世界になって欲しいのですが、制度や規則、人々の思考、文化、慣習、観念の変化には時間がかかるものですし、その歩みは進んだり戻ったりを繰り返すものでしょう。

女性や身体障害者など、様々なカテゴリーの弱者がいます。これまではトランジェスターよりも人数の多い弱者やより理不尽な立場にいる人々が優先され支援されてきたと感じています。近年トランジェスターを含むLGBT、LGBTQ…といった性的マイノリティーの方にも焦点が当たるようになってきたと考えています。

社会は変化していますが一変することはなく、一挙に全ての人が救われることは非現実的です。トランスジェンダーを含むLGBTやLGBTQ等マイノリティーがすぐに生きやすい社会になることは難しいかもしれません。生きている間に実現するかもわかりません。

LGBTやLGBTQなどのカテゴリーは、男性、女性、その他の多様なジェンダーが存在します。カテゴリーの中でも、単純に「0」または「1」で分類できるものではなく、グラデーションがあるため、一括りにすることはできません。セクシャルマイノリティを表す言葉としてできたLGBTが、その枠組みを超える人々の存在や、枠組みを意味するため、対立の原因になることもあります(言語化されないと焦点が当たらないのも事実)。

カテゴリーごとでの対応には限界を感じます。カテゴリーに所属する人の数がある一定数を下回ると、経済的な側面で対応が難しいでしょうし、心の問題は単純にカテゴリーで分けられるものではありません。

一人一人が生きやすい社会の実現に大きく舵を切る必要があるのではないでしょうか。実現すべき社会が、社会で共有されればその実現のためにテクノロジーや倫理観、様々なことが発展するでしょう。

女装が現在の社会で守る必要がある、と考えていること

一部の法律や社会のルールは、弱者保護や犯罪抑止のために存在しています。一方、ジェンダーロールに関する多くは、過去の社会を成り立たせるために生まれた観念であり、現在では形骸化したものも多いと思います。このような観念は守られる必要性があるとは思えませんが、弱者を守るためのルールや法律は、文明社会として守られる必要があります。

例えば、よく話題に挙がる女性専用トイレやお風呂というものは、男性に比べて体力的に劣る女性を守るために設けられたものと言えます。

女性専用トイレという概念自体は、歴史的には比較的新しいものです。経済的な発展によって専用のトイレが設けられる余裕が生まれ、倫理観の発展から女性保護の観点で設置されるようになったのでしょう。実際に、体格的に劣る女性が見知らぬ男性と個室で二人きりになる状況は不安を抱くでしょう。

ただし、女性や男性といったカテゴリーはあくまで一般的な分類です。個々の人を見れば、特定の男性よりも強い女性も存在します。しかし、経済的・技術的な制約を考えると、個々を区別して保護することは困難です。平均的なカテゴリーを基準にして保護するしかありません。一人一人が生きやすい社会を提供するには経済的負担が大きすぎるため、今まではカテゴリーごとに考える必要があったのだと言えます。

女性を保護するために男女別のトイレができてきたと考えています。逆に、空間的または経済的な制約がある場合には共用のトイレのお店や施設があります(小さな居酒屋さんなど、トイレが一つしかないところは結構あるのではないでしょうか?)。社会として余裕を持つことが出来たからこそ女性専用トイレが出来てきたとも言えるのではないでしょうか?

一方で女装は、MTF、AG、コスプレなど、さまざまな理由による自己実現の一つ(原因に対する結果の一つ)だと考えています。
しかし、女性専用スペースで盗撮するためといった犯罪目的で女装を利用する人がいます。非常に迷惑ですが現実にそういう人がいます。

犯罪目的の女装がいる以上、女性が女性スペースに女装が入ってくることに恐怖心を持ち、拒否してしまうのは仕方ないのかもしれません。また、現在の社会の医療や技術の範囲では見た目だけで女装が心が女性なのか犯罪目的なのか区別することは難しいのが現実です。GID診断などでも簡単に一日で発行する医療機関もあるようです。

犯罪を犯す人がいて区別できない以上、女性用スペースを女装が使うことを受け入れてもらうのは難しいでしょう。共用トイレか男性トイレを使うしかありません。

私自身も男性用トイレでの注視の不安や共用トイレの少なさ、奇異的な視線に不安を強く感じます。
共用トイレしか利用できない方々がいることに対しても、申し訳なさを感じますしできるだけ早くすまして出るようにしています(共用トイレもっと増やして・・・)。
世の中では性別適合手術(SRS)をしているかが基準になっているみたいですが、女性による盗撮などの犯罪もあることを考えると、GID診断などに基づいて基準を設定して欲しいという気持ちもありますが、一日で出すとか…。

確かに私たちが生きているのは今です。今救われたい、という気持ちはわかります。しかし、社会が変化するには時間がかかります。

犯罪を犯す人が悪いのは間違いありません。犯罪を犯す人はごく一部の人々です。そのわずかな人のために我慢を強いられることは、私も理不尽だと感じます。もし犯罪を犯す人々がいなければ、女性スペースの利用において問題はなかったかもしれません(その場合女性スペースそのものが存在しなかったかもしれませんが)。

ただ、犯罪の結果が非常に大きいです。女性一人の人生を大きく悪い方向に変えてしまうほどのものもあります。女装による犯罪が報道されることによって、女装をする方々全体に対して誤解や偏見が生まれることは避けられません。女装活動をしている他の方々にも迷惑がかかってしまいます。女性専用スペースを利用した女装さん自身が直接犯罪者扱いされ、トラブルに巻き込まれるかもしれません。

私は女性専用スペースの利用に関してはあきらめるべきだし、使わないほうが身を守れると考えています。

このブログで提供したいこと

女装活動を楽しんで欲しいです! みんながトラブルに会ってほしくないです!

海外旅行に行ったことはあります?初めての旅行のときって覚えてますか?

初めての海外旅行楽しかったです。でも、したことってスーパー行ったり飲み屋いったり観光したりと、普段日本でしていることとか日本でする旅行とあまり変わりません。でもとっても楽しかったです。普段の当たり前すら楽しかったんです。新しい世界でする経験は全てが新しい経験で、うまくできないことだって幸せです。注文すれば時間がかかるし、違うものが出てくる、注文自体もどきどきしながら、でもそんな不自由も楽しかったのです。

女装も新しい世界です。コンビニに行くだけも、普段していること女装してするだけで新しい経験に様変わりします。それはドキドキかもしれませんし、慣れてきた人なら本当の自分でいられる安心かもしれません。人それぞれ違えば、同じ人で経験値でも違うものですが、どれも素敵なものです。

女装や女装に関する活動をより楽しく安全に、そして有意義にするための情報を提供していきたいと考えています。同じような方々が幸せに生活するための役立つ情報を提供することを目指しています。

女装は不自由なこともたくさんありますが、普段抑えているの自分を解き放って自由です。新しい世界での新しい自由と経験を楽しんでもらいたい、そのヒントになれればと思っています。

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